◎いつもレンズの分解清掃の撮影に使っていたニコンのミラーレスカメラ「Nikon1 J5」なんですが、ある日、電源スイッチが戻らなくなってしまいました…
暫くは手動で電源スイッチを戻していたんですが、これがレンズの分解清掃中だと神経を集中させているので困ってしまいました。
一時はメーカーに修理を出そうかと思いましたが、オークションなどを見ているとこの不具合が多発しているのに気づき、自分で修理する事にしました。
今回分解して思ったんですが、故障原因はバネを固定しているプラスチックの軸が細すぎて疲労折損するみたいで、さらに外れた金属製のバネが回路をショートさせる危険がある為に、もし壊れた場合は使い続けるのはやめた方が無難だと思います。
①それでは分解していきます
作業を始める前に必ずフラッシュを上げておいて下さい!!
これをし忘れた自分はとても面倒な事になりました💦
あと感電するので必ず手袋を着用して作業にあたって下さい!
A: まず背面カバーを固定しているネジを外していきますが、ネジはタッピングや長短混じっているので、分かるように保管&記録して下さい。
B: グリップをめくるとそこにもネジが隠れています。
C: 背面カバーのネジ配置。
ここからはネジの種類と位置を記載していませんので、100均のチャック付き小袋などに位置などを書いて各保存して下さい。
D: 底面のネジ2個を外します。
②バリアングルモニターの取り外し
A: まず大きい方のプラカバーを外します。
次にフレキ配線のカプラーのロックを持ち上げたら、モニターを固定している4個のネジを外します。
そして慎重に配線を外しながらモニターを取り外します。
B: 100均の袋にネジとパーツを各部位ごとに保存しておきます。
C: 外部端子のカバーを開け、見える2個のネジを外します。
D: 外部電源用コードのカバーを開け、隠れているネジ1個を外します。
③背面カバーの取り外し
A: バッテリーカバーを開け、奥にあるネジ1個を先に外しておきます。
B: 背面カバーを慎重に取り外します。
C: 背面カバーを外すとこの外部電源コードカバーが脱落しますので、回収しておきます。
D: 上部カバー左側のネジ1個を外します。
④どんどん分解していきます
A: 上部カバー右側のネジ1個を外します。
B: フラッシュの奥にあるネジ1個を外します。
C: 背面のコントロールパネルはハメてあるだけなので、画像Dを参考にしながらマイナスドライバーを入れて取り外して下さい。
D: こんな感じで取り外したら、繋いであるフレキ配線をピンセットなどで引いて取り外します。
ピンセットは100均で売っている物に滑り止め&保護のテープを巻いた物でいいと思います。
⑤鉄フレームと上部カバーの取り外し
A: 上部コントロールパネルに繋がっているフレキを引いて外します。
B: 鉄フレームを固定しているネジ5個を外し、フレームを取り外します。
C: ここにはかなりの高電圧が流れていますので、必ず手袋をし、腕などが接触しないようにして下さい!!
D: 上部カバーは3ヶ所の爪で止まっていますので、この辺りを押しながら上部カバーを慎重に外していきます。
⑥上部カバーの分解
A: 上部カバーが外れたらフラッシュ部を固定している2個のネジを外し、カバーと分離させます。
B: ダイアル部をドライヤーで暖めながら、両面テープで固定してある2個のダイアルを慎重に外します。
C: マイクのフレキを引き抜きます。
D: 隠れているネジを外します。
⑦更なるトラブル発見
A: 上部コントロール基盤を固定しているネジを外します。
B: 何とここで黒い小さな部品がポロポロと落ちてきました…💦
このカメラを一度でも落とした事がある場合はコマンドダイヤルのスイッチを固定しているプラスチックの軸が折れている可能性が高いです。
修理は画像Dを参照してください。
C: 上部カバーからコントロール基盤を外します。
あっ… 電源スイッチのバネが転がってます💦
D: 折れた軸に接着剤を付けて入れ、更にコマンドダイヤルスイッチの合わせ部にも接着剤をちょっとだけ盛っておきました。
⑧ついに肝心の故障個所に到達
A: 基盤を外すと電源ランプのクリアパーツが脱落しますので、組み立て時に組むのを忘れないで下さい。
B: ようやく故障個所に到達しました。
ここのバネを支えているプラスチックの棒が疲労折損してバネが外れ、スイッチが戻らなくなるみたいです。
外れたバネが回路をショートさせなくて本当に良かったです💦
C: 折れたプラスチック棒の代用はこんな感じの物をチョイスしてみました。
これは分解したカメラから取り出した物で、小さなネジでも代用できると思います。
D: ドリルで穴を開けたら、接着剤を付けた代用品を取り付けます。
ちょっとみっともないですが、耐久性を最優先させるとこれしか思いつきませんでした…💦
⑨修理完了
こんな感じで本来はバネが固定されていたと思います。
一応、ここが折れる前には前兆があって、スイッチの動きが段々軽くなってくるんですよね^^;
そしてある日ポッキリ折れるみたいです。
後は逆の手順で組み立てますが、フレキの接点は接点復活剤で奇麗にしてから組み立てるとトラブルが防げます。
(実は一度組み立てたら接触不良でした💦)
⑩Nikon1 J5の作例
レンズは「1 NIKKOR 18.5mm f1.8」になります。
⑪コロムビアのロゴ
⑫レコード
このプレーヤーはオートリターンが付いてないので、最後はプツップツッ…
⑬カメラ修理中
露出計が動かないと思ったら、メーターのバネが外れていました。
⑭お菓子
⑮悪い事は続く
実はこのJ5が壊れる前に「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」も壊れてしまったんですよね💦
まだ途中ですが、おそらくフレキシブルケーブルが断線したと思われます。
⑯無理無理
ただでさえ弱いソニーα7のマウントにこのレンズは無理だと判断しました💦
でもまた快適に「Nikon1 J5」が使えるようになって良かったです。
◎カメラの分解・清掃はリスクが伴いますので、できればプロに任せる事をお勧め致します。
あくまでこの分解・清掃は個人的な趣味の為、間違っている事も多いと思いますので、カメラの仕組みを勉強する程度にして下さると嬉しいです。
もしカメラを分解・清掃する場合は必ず自己責任でお願い致します(汗)
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以上、【ニコン「Nikon1 J5」の電源スイッチ戻らずの故障修理】でした!
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