ニコン「AF Zoom-NIKKOR 70-210mm F4S」分解清掃・作例

ニコン

◎とあるリサイクルショップにカビだらけのニコン「AF Zoom-NIKKOR 70-210mm F4S」が¥1100であったので、買って来て分解清掃し、作例を撮ってみました。
このレンズはとにかくネジロック剤が大量に使ってあり、これを分解しようとして緩まずに挫折した人も多いかと思います💦

「AF Zoom-NIKKOR 70-210mm F4S」は1986年にオートフォーカス一眼レフカメラNikon F-501AFが発売されたと同時に発売されたもので、当時はAF専用レンズの設計が間に合わず、多くのマニュアルフォーカスのAisレンズがAFレンズに流用された様です。
どうやら調べると、「AF Zoom-NIKKOR 70-210mm F4S」は「Nikon Lens Series E 70-210mm F4」がAF化されたものだそうで、その約1年後にAF専用に設計された「AFズームニッコール70-210mmF4-5.6S」に交代しました。

1986年4月発売 当時の価格は¥69.000  画角: 34°20′~11°50′
レンズ構成: 9群13枚    最短撮影距離: 1.5m      最小絞り: F32
フィルター径: 62mm      重さ: 760g      フード: HN-24

参考として「レンズの分解・清掃に必要な道具とコツ」、「バルサム切れ修理」、「レンズの黄変の修理」、「弱いレンズコーティング」などを記事にしていますのでそちらもご覧ください。

 

①1群レンズの取り外し

A: まずフォーカスリングにあるイモネジのネジロック剤をアセトンを垂らして3分程待ちます。(アセトンは100均のネイルリムーバー&除光液でOKです)
B: イモネジを外します。

C: 1群ユニットは大量のネジロック剤が使用されていますので、アセトンを隙間から注入し、3分待ったらもう一度注入して3分待つを3回ほど繰り返します。
そして1群レンズユニットをドライヤーでガンガンに暖めてから反時計回りに回せば外れると思います。
D: 外れた1群レンズユニットですが、ご覧の通り大量のネジロック剤が塗られているので、アセトンで取り除きます。

②1群レンズユニットの分解清掃

A: 物凄いカビなので、コーティングが浸食されているのも仕方ない感じです💦
B: イモネジとロックリングの隙間にアセトンを染み込ませ、ちょっと待ってからイモネジを緩めてロックリングを外します。

C: 各レンズを清掃しますが、奥のレンズはハメ殺しになっているのでそのままの状態で清掃します。
D: 2群レンズを外すので、ズームを70mmにしたらテープで固定します。

③2群レンズユニットの取り外しと清掃

A: ここも固く締め付けられているので、レンズ前方をちょっと下に向け、スポイトでアセトンを奥のネジ溝に垂らして数分待ちます。
B: カニ目ツールで反時計回りに回して外します。
(矢印の1群レンズのスペーサーを回収し忘れてました💦)

C: 2群レンズユニットが外れました。
ここはたまにバルサム切れを起こしている事があり、しかも3枚貼り合わせなので結構大変です💦
D: 今回は中が綺麗だったので外側のみの清掃としましたが、もし内部にカビがある場合は分解清掃して下さい。

④3群レンズユニットの取り外し

A: ここも固く締め付けられているので、レンズを横にし、スポイトでアセトンを奥のネジ溝に垂らして数分待ちます。
B: カニ目ツールで反時計回りに回して外します。

C: 汚れが取れないので分解したら…
D: 残酷な事に貼り合わせレンズがバルサム切れを起こしていました💦

⑤3群レンズのバルサム切れ修理

A: バルサム剥がし器を使って剥がそうとしたのですが、このレンズは段差が大きいので割り箸を挟んでやりました。
しかしこのバルサムってなかなか剥がれませんね~~💦
いつもの倍時間が掛かり、おおよそ7分ぐらいで剥がれました。

B: 何とか剥がれたレンズですが、これまた古いバルサムをクレンザーで綺麗にするのが大変でした💦
C: 新しいバルサムを使って貼り直しました。

D: 4群レンズユニットを外すので、電子接点と遮光パーツの固定ネジを外します。

⑥4群レンズユニットの取り外し

A: マウントの固定ネジを外します。
B: 必ず①の遮光パーツから外し、電子接点をフリーにしてから②のマウントを外して下さい。
この順番を守らないとフレキシブルケーブルが千切れる可能性があります💦

C: 4群レンズユニットはこの溝にカニ目ツールを引っ掛けて外しますが、ここも固く締め付けられているので、スポイトで奥のネジ溝にアセトンを垂らして数分待ってから緩めると良いです。
D: 4群レンズユニットを反時計回りに回して外します。

⑦4群レンズユニットの分解清掃

A: 4群レンズユニットを外したら、スペーサーも回収しておきます。
B: ここもネジロック剤が使われていますので、アセトンを染み込ませて数分待ってからゴム手袋を付けて回します。

C: 4群レンズユニットを分解して各レンズを清掃します。
D: 「Zoom-NIKKOR 70-210mm F4S」の全レンズユニットを並べた状態です。
緩める事ができれば、このレンズの整備性はとてもいいです。

⑧絞りの点検

A: 全てのレンズユニットを外した状態で絞りを動かし、スムーズに動くかチェックします。

B: このレンズはAFであまりグリスを使っていないので、グリスの基油分離による絞り羽根への油浸透はほとんどないと思います。
もし動きが悪い時はエタノールを浸透させて数回動かし、後は絞りを動かしながらブロアで吹くと大抵良くなると思います。

後は逆の手順で組み立てれば完成です。
お疲れ様でした。

 

⑨「AF Zoom-NIKKOR 70-210mm F4S」の作例

使用カメラは「ニコンD700」です。
210mm  F5.6

⑩オブジェ

210mm  F8.0

⑪フレア・ゴースト

左上が望遠側のフレア・ゴーストで、大きい画像は広角側のフレア・ゴーストになります。

⑫バイパス合流地点

210mm  F8.0

⑬西へ

125mm  F8.0

⑭逆光テスト

70mm  F8.0

⑮あっという間の日没

210mm  F4.0開放

⑯テールランプ

210mm  F4.0開放

⑰ドフ

82mm  F4.0開放

⑱クックマート

70mm  F4.0開放

定評のある「Nikon Lens Series E 70-210mm F4」の光学系を使ってあるだけに、とても良い写りをします。
気になるAF速度ですが、今のデジイチならストレス無く使える感じでした♪

 

◎レンズの分解・清掃はリスクが伴いますので、できればプロに任せる事をお勧め致します。
あくまでこの分解・清掃は個人的な趣味の為、間違っている事も多いと思いますので、レンズの仕組みを勉強する程度にして下さると嬉しいです。
もしレンズを分解・清掃する場合は必ず自己責任でお願い致します(汗)

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以上、【ニコン「AF Zoom-NIKKOR 70-210mm F4S」分解清掃・作例】でした!

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