コニカ「KONICA C35 flash matic」分解・清掃・修理

コニカC35フラッシュマチックトキナー・コシナ

◎今回は1971年8月に発売された「コニカC35フラッシュマチック(Konica C35 Flash matic)」を分解・清掃・修理してみました。
いつものリサイクルショップのジャンク籠に¥550で入っていたのを救出。
傷だらけで落下痕&浸水痕あり(汗)

「C35」の「C」はコンパクトの意であり、旅行に持って行くお供として愛称は「ジャーニーコニカ」と呼ばれ、当時のCMキャラクターに井上順さんが採用されたそうです。
1968年の初代から、この1971年のフラッシュマチック、普及機のC35E&L、1973年に上級機のC35FDが発売され、ここまでがC35の距離計連動カメラとなりました。
今でもC35シリーズは人気があり、特に「C35 FD」は明るいレンズもあって、状態の良い物は手に入りにくい1台だと思います。

1971年8月発売、1972年生産終了 当時の価格は¥24.700 距離計連動式プログラムAE
レンズ「HEXANON 38mm/F2.8」(3群4枚・テッサータイプ)  撮影距離:1.0m~∞
シャッター:コパルBマット(B・1/30~1/650秒) 大きさ:112×70×52mm
重さ:360g  使用電池:MR44(H-C)
当時のフラッシュは明るさを自動調整するTTL制御などが無く、カメラ側でガイドナンバーを合わせれば、後はカメラが距離に応じて自動調整してくれる優れものでした。

 

参考として「レンズの分解・清掃に必要な道具とコツ」、「バルサム切れ修理」、「レンズの黄変の修理」、「弱いレンズコーティング」などを記事にしていますのでそちらもご覧ください。

 

 

①それでは軍艦部(上部)から分解・清掃していきます

コニカC35軍艦部A:まずはパトローネ室の軸をドライバーなどで固定し、巻き戻しクランクを反時計回りに回して外します。(①は向きがあります)
次に巻き上げレバーの上のネジを「カニ目レンチ」で外し、巻き上げレバーの各パーツを外します。(②と③は上下の向きがあります)
そして青矢印のネジとナットを外します。

B:軍艦部のカバーを開けるとフラッシュの配線がありますので、半田ごてを使って外しておきます。
この時にシャッターボタンは固定されていないので外しておきます。

C:カバーを固定しているネジ&ナット、シャッターボタン。

D:ファインダー清掃の為にファインダーを固定している3本のネジを外し、右前にあるメーターの針とフラッシュ表示隠し板に気を付けながら、右側を軸にしながら左下を持ち上げて外します。

 

②ファインダーの清掃・取付

C35ファインダー清掃A:ファインダーを清掃する際、「エタノール」などはハーフミラーコーティングが剥げる可能性が高いので「FUJIFILM レンズクリーニングリキッド」で隅から様子を見ながら拭いていきます。
(ハーフミラーコーティング部分は画像を参照してください)
残念ながらこのカメラはコーティングの中央付近がちょっと剥げてました^^;
もし二重像の上下がズレていたら①で調整しておきます。

B:フロントパネルは外して清掃するのが良いと思います。

C:このカメラは二重像が動かず、原因を探したら「二重像の可動ミラー軸が錆びて固着」してました^^;
軸に少し油を注し、レバーを付けてグリグリ動かしていたら軽く動くようになるまで改善できました。

D:ファインダーの取り付けはコツが必要です。
フォーカスリングからの距離を伝えるピンが①の場所に当たるので、この①の部分を押さえながらファインダーを組む必要があります。
注意点として、ファインダーを組む時に②の露出メーターの針とフラッシュ表示隠し板を破壊しない様に気を付けて下さい。

 

③上部組み立てと底部カバー外し

C35組み立て分解A:ファインダーのネジはここだけ長い物が使われているので気を付けて下さい。

B:シャッターボタンには向きがあり、突起が前にくる様に取り付けます。

C:巻き上げレバーの根元のナットは角が丸い方を上にして取り付けます。

D:底部カバーを固定している3本のネジを外し、カバーを取り外します。

 

④C35必須の電池ボックスの点検

C35電池ボックス点検修理A:電池ボックスを固定している2本のネジを外し、電池ボックスを外します。
ちょっと触っただけでマイナス側のリードが取れてしまいました…
配線もハンダもかなり酸化しています。

B:この電池ボックスはマイナス端子がバネ代わりになって電池を押さえる構造なっているのですが、その固定方法がプラを溶かして固定してあり、これが経年劣化の為に割れてプラス端子とショートしていました。
これが原因で電池が発熱膨張→液漏れ→配線が酸化、断線するのだと思われます。

C:プラ製の電池ボックスは熱で簡単に溶けてしまうのでハンダを溶かす時に注意が必要です
こうした時は金属製のピンセットで熱を逃がしながら行うと良いです^^
古いハンダをハンダ吸引器などを使って取り除きます。
(吸引器が無い時は吸い取り線で吸うか、棒ヤスリで削り落とします)

D:ハンダが綺麗に乗る様に端子をヤスリで綺麗にします。

 

⑤電池ボックス修理と鏡筒の分解

電池ボックスと鏡筒A:配線をハンダ付けする時はこうして熱を逃がして行いました。
端子と配線にそれぞれにハンダを染み込ませ、端子に配線を取り付けます。

B:ショート防止対策にはプラモデルのランナーの番号板を外して削り、端子間に入れてボンドを流しておきました。
今回は正直、配線に使った線が太すぎて失敗しました^^;
リサイクルショップなどでパソコンのIDEケーブルかUSBケーブルをバラして使うべきだったと思います。
あとはボディとショートしない様に電池ボックス&配線を組み込みます。

C:鏡筒を分解していきます。
大きなリングナットを外し、銘板&フィルム感度設定パネルを外しますが、この時にcdsの配線を半田ごてを使って外しておきます。(極性はありません)

D:3本のネジを外し、2枚目のリングを外します。
激しくぶつけたり、落としたC35フラッシュマチックはここが変形しているのでチェックしておくといいです。

 

⑥レンズの清掃

C35レンズ清掃A:これ以上分解したくなかったらレンズ前枠(青矢印参照)を反時計回りに回して外し、レンズサッカーで一枚一枚取り出して各レンズを清掃して組み込みます。
レンズを外す時、2番目のスペーサーは僅かに変形しているので、外した時に向きをマーキングし、元の向きで組んだ方が精度的に良いと思います。

でもおそらくレンズサッカーではレンズがしっかり嵌っていて取り出せないと思います。
(ドライヤーで温めればケースが膨張して外れるかもしれませんが…)
そんな時はシャッターをBにして後ろから押す方法もありますが、シャッター羽を破壊するリスクがあるのであまりおススメできません^^;

安全にやるならフォーカスリングを∞にセットしてレンズ鏡筒に∞位置マーキングをし、3本のネジを外してフォーカスリングを外します。
そしてレンズ鏡筒を反時計回りに回し、外れる瞬間の位置をマーキングしてレンズ鏡筒を取り外し、各レンズを取り出して清掃します。

B:3群4枚のレンズが外れた状態
レンズを組む時は1枚ずつ入れると傾いて筒の途中で引っ掛かる可能性がありますので、まとめて2枚か3枚ずつ入れるのが良いです。

C:参考にレンズの向きです。
前玉と中玉の間にスペーサーが入っています。

D:レンズ鏡筒はこんな感じで外れます。

後は逆の手順で組み立てれば完成ですが、電池を入れてメーターが振り切れたり、途中で止まる時はASA調整部のcdsセンサーが壊れているので交換が必要となります。

 

⑦無限遠調整とファインダーの二重像調整

C35ファインダーと無限遠調整A:3本のネジを緩め、レンズ鏡筒がフリーに動く状態にします。
右の配線には気を付けて下さい。

B:シャッターをBに、フォーカスリングを∞にセットしてセロテープ①で固定します。
レンズ鏡筒が自由に回るか確認しておきます。

C:フィルム面にフォーカシングスクリーンなど画像が写る物を置き、ルーペで写る画像を拡大して見られる様にします。
(自分はルーペの代わりに引き伸ばしレンズを使っています: 笑)
そのままカメラを遠景に向けてシャッターを開き、レンズ鏡筒を回して画像が一番鮮明な場所でAの3本のネジを締め付けて無限遠調整は完了です。

D:ファインダーの二重像はここで調整します。
蓋になっているネジを外すと小さなネジが見えますので、二重像を無限遠の位置で合う様に調整します。

 

⑧ついでに「HEXANON 38mm/F2.8」でブツ撮りしてみました!

C35レンズをミラーレスで使うレンズをお手製お気軽マウントアダプターに付け、ミラーレスカメラ「ニコン1 J5」で使ってみました。

 

⑨「HEXANON 38mm/F2.8」の作例(全て室内での物撮りです)

フジカコンパクト35どの画像も開放f2.8で撮影しています。
これだけ近づくと、レンズの設計撮影距離が1mなので無理があるのかもしれません^^;

 

⑩セルフィ(「HEXANON 38mm/F2.8」でC35を撮影)

C35セルフィこんな事してる人っていませんよね(笑)

 

⑪プライズフィギュア撮影(全身)

イーブイ撮影後ろのモンスターボールにピンが…

 

⑫プライズフィギュア撮影(バストアップ)

フィギュア撮影バストアップなかなかいいボケ具合です^^

 

⑬ミニカー撮影

C35ミニカー本当はフィルムを入れて撮影したいんですけどね^^;
また機会があったらフィルムでの作例もアップしたいと思います。

とても小さくて写りも良く、置き場所にも困らないC35はとてもいいカメラだと思います。
しかしこれだけいいカメラを作ってたコニカもミノルタも… (遠い目)
次はC35FDをゲットしたいです。

 

 

◎カメラの分解・清掃はリスクが伴いますので、できればプロに任せる事をお勧め致します。
あくまでこの分解・清掃は個人的な趣味の為、間違っている事も多いと思いますので、カメラの仕組みを勉強する程度にして下さると嬉しいです。
もしカメラを分解・清掃する場合は必ず自己責任でお願い致します(汗)

コメントはできればこちらの「ヨッシーハイムannex」ヘお願いします。

 

以上、【コニカ「KONICA C35 flash matic」分解・清掃・修理】でした!

 

 

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