トキナー「Tokina AT-X 24-40mm F2.8」分解清掃・作例

トキナー・コシナ

◎今回は「Tokina AT-X 24-40mm F2.8 (AT-X240)」を分解清掃して作例を撮る内容になっています。

このレンズはトキナーの高性能バージョン「AT-Xシリーズ」で、当時としては明るい開放F値2.8の広角ズームだったみたいです。
しかしながらこのレンズは貼り合わせのバルサムが黄変する持病を持っていて、難度の高い修理が必要になる事が分かりました💦

1985年頃発売? 当時の価格は¥68.000 レンズ構成: 13群17枚
最短撮影距離: 0.4m 絞り羽根枚数: 7枚 最小絞り: F22
フィルター径: 72mm 外寸: 77.5x76mm 重さ: 530g

参考として「レンズの分解・清掃に必要な道具とコツ」、「バルサム切れ修理」、「レンズの黄変の修理」、「弱いレンズコーティング」などを記事にしていますのでそちらもご覧ください。

 

①1群レンズユニットの取り外し

A: 銘板をゴムオープナーなどで反時計回りに回して外します。
緩まない時はアセトンを浸透させて回し、ダメならドライヤーで温めてから回してみて下さい。
B: 1群レンズユニットを反時計回りに回して外します。

C: こんな感じで1群レンズユニットが外れます。
D: 前玉のロックリングにアセトンを浸透させて数分待ったら、反時計回りに回して外します。

②1群レンズの分解清掃

A: 外した前玉を清掃します。
B: 2枚目のレンズのロックリングにアセトンを浸透させて数分待ったら、反時計回りに回して外します。

C: 外した2枚目のレンズを清掃します。
D: 後ろのロックリングとロックリングが付いている筒の根元にアセトンを浸透させて数分待ちます。
そしてロックリングを外して4枚目のレンズも外します。

③バルサム黄変の修理

A: 4枚目のレンズはバルサムが劣化して黄変していました💦
3枚目のレンズを固定している筒を反時計回りに回して外します。
B: 各レンズを清掃します。

C: 4枚目のレンズはバルサムが劣化して黄変しているだけでなく、物質的にも劣化が始まっている様でした。
ただしこうした場合、レンズのコーティングの劣化もあるので剥がしてみないと分かりません。
D: 以前製作したレンズ剥がし器とヒートガンを使用してレンズを分離します。

 

④貼り合わせレンズの分離と貼り合わせ修理

A: 何故かこのバルサムはかなり熱せないと分離しませんでした💦
B: レンズに残ったバルサムを、レンズよりモース硬度の低い「ジフ」を使って綺麗にします。

C: かなりガンコなこびりつきでしたが、何とか綺麗になりました。
一度表面にエタノールを一滴垂らして貼り合わせ、隙間がないか確認しておくと後々安心です。
D: カナダバルサムを使って貼り合わせます。

⑤2群レンズの取り外し

A: 2群1枚目レンズのロックリングにアセトンを浸透させて数分待ちます。
B: ロックリングを外します。
ズームユニットを分解して気づいたのですが、この2群レンズユニットは反時計回りに回せば外れる事が分かりました💦
(画像⑪のDと画像⑫を参照してください)
但し締め付けが固く、内側の〇に入れる特殊工具を作らないとなかなか外せないと思います。
外せた場合は画像⑨~⑪の作業は不要となります。

C: 2群1枚目レンズを外して清掃します。
D: このレンズはFDマウントなので、この部分を押してブリーチ部を反時計回りに回し、3個のネジが見える位置で止めます。

⑥FDマウント外しと絞りリングの注意点

A: 見えた3個のネジを外したら、マウントの絞り連動ピンの入っている位置を確認しながら外します。(組み立ての注意点は最後に記載してます)
B: 絞りリングを外す時はパーツが飛び出すので袋の中で作業する事をお勧めします💦
コチラ側にはクリックボールとバネが入っています。

C: 反対側にはAボタンのロック機構があり、とても小さいパーツで構成されています。
組み立てる時は下の凸を矢印の溝に入れてから、ボール側を入れます。
D: 参考にAボタンのロック機構のパーツ構成で、一番左のパーツは凸がある部分がリング中心の溝側になります。

⑦4群レンズユニットの取り外し

A: 参考に絞りリングのクリックボールとバネです。
B: 4群レンズユニットを反時計回りに回して外します。

C: アセトンを浸透させて数分待ちます。
D: 分解して各レンズを清掃しますが、残念な事にここの後玉もバルサム切れしていました💦

⑧後玉のバルサム切れ修理と3群レンズユニットの取り外し

A: やや黄変して、劣化を示すニュートンリングが発生していました。
B: 前回と同じように剥がして貼り合わせますが、凸レンズ周囲に固いバルサムが残っていた為に削り取る作業が必要になりました。

C: 3群レンズユニットを反時計回りに回して外します。
事前にロックリングにもアセトンを浸透させておくと良いです。
D: 3群レンズユニットを分解して各レンズを清掃します。

⑨絞りチェックと2群レンズユニットの清掃

A: 絞りを動かし、油滲みとスムーズに動くかチェックしておきます。
B・C: 2群レンズユニット(画僧⑤のB)を外す事ができなかったり、ズームユニットを分解するのが面倒な時はこの状態で清掃して組み立て直すのもアリだと思います。

D: ここからはどうしても2群レンズユニットを外したい場合の作業になります。
まずフォーカスリングを無限遠にセットして、画像⑩のBの作業が終わるまで動かなさい様にして下さい。
そしてフォーカスリングゴムを外し、ホールの鉄板&テープを外します。

 

⑩ヘリコイド部の分解

A: 次にフォーカスリングにあるテープを剥がしていき、組み合わせ部分が見えたら剥がすのを止めて組み合わせの位置マーキングをします。
B: 完全にテープを剥がしたらヘリコイドのある前半部の位置と高さをマーキングしておきます。

C: 前半分をゆっくり慎重に外れる方向に回し、ヘリコイドが外れる瞬間の位置をマーキングしておきます。
D: 後ろ半分を回し、サービスホールからネジ&コロをそれぞれ長短2セット外しますが、この時に長いコロの位置に「L (LONG)」などの組合せマーキング(奥の各段まで必要です)をしておくと良いです。

⑪ズームユニット分解

A: ヘリコイド部を取り外します。
B: こちらもネジ&コロをそれぞれ長短2セット外しますが、この時も長いコロの位置に「H (HIGH)」などの組合せマーキング(奥の各段まで必要です)をしておくと良いです。

C: 内側のズーム部を外します。
D: 2群レンズユニットを反時計回りに回して外します。

⑫2群レンズの清掃

A: アセトンを浸透させて数分待ちます。
B: 分解して各レンズを清掃します。

☆後は逆の手順で組み立てれば完成です。

⑬組み立ての注意点など

A: ズームユニットを組み立てる時はここを入れ忘れない様にして下さい。
B: ヘリコイドは古いグリスを奇麗にして新しいグリスを塗付したら、外れた瞬間の位置から入れて無限位置のマーキング位置で止めて組み立てれば良いです。
C: FDマウントの場合の各ピンが入る位置はここになります。

☆お疲れ様でした。

 

⑭「Tokina AT-X 24-40mm F2.8」の作例

☆撮影中ですので、今しばらくお待ちください💦

 

 

 

◎レンズの分解・清掃はリスクが伴いますので、できればプロに任せる事をお勧め致します。
あくまでこの分解・清掃は個人的な趣味の為、間違っている事も多いと思いますので、レンズの仕組みを勉強する程度にして下さると嬉しいです。
もしレンズを分解・清掃する場合は必ず自己責任でお願い致します(汗)

コメントはできればこちらの「ヨッシーハイムannex」ヘお願いします。

 

以上、【トキナー「Tokina AT-X 24-40mm F2.8」分解清掃・作例】でした!

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