◎タムロンの「TAMRON AF 80-210mm F4.5-5.6 (278D) 」…
プラスチッキーな外観がいかにも安そうで、あまり描写も期待できそうもない軽さ。
今まで何度もスルーしてきましたが、¥110だったので買ってきてみました。
ちょっとタムロン続きで申し訳ありません💦
このシリーズは1995年に発売された「TAMRON AF 80-210mm F4.5-5.6 (178D) 」から始まり、1999年にゴムグリップのデザインを変えたこのレンズ「TAMRON AF 80-210mm F4.5-5.6 (278D) 」が発売されましたが、基本的なスペックに変わりはありませんでした。
1999年発売 2005年生産終了 当時の価格は¥42.000(税別・キャノン用は¥44.000)
焦点距離: 80-210mm 開放F値: f4.5-5.6 レンズ構成: 8群9枚 最小絞り: f22
絞り羽根枚数: 7枚 最短撮影距離: 1.5m ズーム方式: 回転式 最大撮影倍率: 1:5.8
フィルター径: 52mm フード: 1C6FH 重さ: 281g 外寸: 69×97.5mm
参考として「レンズの分解・清掃に必要な道具とコツ」、「バルサム切れ修理」、「レンズの黄変の修理」、「弱いレンズコーティング」などを記事にしていますのでそちらもご覧ください。
①前群レンズユニットの取り外し
A: まず外装のフォーカスリンググリップゴムとズームリンググリップゴムを外します。
B: 前群レンズユニットの位置マーキングをし、固定しているネジ3個を取り外します。
C: 前群レンズユニットを取り外してレンズを清掃しますが、内部にカビがある場合はレンズ固定枠を削って取り外す必要があります。
D: 電子接点を固定しているネジ2個を取り外しますが、画像右の黄色丸の位置は間違っていますので申し訳ありません💦
因みにミノルタ純正レンズはここに小さなバネが入っているので注意して下さい。
②マウントの取り外し
A: 電子接点をちょっとだけ引き抜いておきます。
B: 遮光パーツを固定しているネジ3個を外し、遮光パーツを取り外します。
C: マウントを固定しているネジ4個を外し、マウントの絞り連動レバーが入っている位置を確認しながらマウントを取り外します。
そして駆動ギアとスペーサーの位置マーキングをしながらスペーサーも回収しておきます。
D: Aマウントの場合、スペーサーがこんなに入っているので組み立て時はちょっと大変でした。
③マウント下駄の取り外し
A: マウント下駄を固定しているネジ4個を取り外します。
B: マウント下駄を外す時の注意点として、ここには小さなワッシャーが入っているので必ずマウント下駄を下にして外し、外しながらAF駆動シャフトの入っている位置を確認する必要があります。
C: こんな感じでタムロンのレンズには良くあるワッシャーが入っているので、組み立て時にはグリスなどで仮固定すると良いです。
D: ズームリング部に入っているストッパーリングの接着剤をアセトンなどを染み込ませて溶かします。(100均などのネイル剥がしでOK)
3分ほど放置すればストッパーリングは外れると思います。
④鏡筒の分解
A: ズームリングとマウントの位置関係をマーキングしたら、ズームリングを引き抜きますが、抜ける時にズーム部のスリットとズームリングのレールの位置関係もマーキングしておきます。
B: ヘリコイドストッパーを取り外します。
C: ヘリコイドをゆっくり慎重に回し、外れるまでの回転数と外れる瞬間の位置をマーキングしておきます。
D: 電子接点の位置マーキングをしたら、電子接点を取り外します。
⑤ズーム部の分解
A: AF駆動ギヤを回収します。
B: 直進キーを固定しているネジ2個を取り外します。
C: 直進キーを引き抜いて取り外します。
D: ズーム部を分割しますが、ここはコロにスリットが入っていて外周の鏡筒のレールで駆動される仕組みになっているので、組み合わせ位置のマーキングをしておきます。
⑥レンズ2群と絞りユニットの取り外し
A: レンズ2群にある薄いプラシートの隅を持ち上げるとネジが見えますので3個外します。
B: レンズ2群の位置マーキングをしたら、レンズ2群を取り外して清掃します。
C: 絞りユニットも位置マーキングをして取り外します。
D: 絞りユニットの動作を確認し、油滲みなどがある場合は分解清掃しておきます。
⑦レンズ3群の取り外し
A: レンズ3群を駆動しているコロ&ネジ3組を取り外しますが、このコロは取り付け角度が決まっていますので画像を参照してください。
B: レンズ3群の位置マーキングをしたら取り外してレンズを清掃します。
後は逆の手順で組み立てれば完成です。
⑧組み立て時の注意点
A: ズーム部を組み立てる時は必ずコロのスリットが鏡筒のレールに入るようにします。
B: ズーム部のスリットもズームリングのレールにしっかり入れます。
C: ズームリングを組み合わせたら、レールにスリットが入っているか確認しておきます。
D: マウントのAF駆動シャフトを入れる時は軽くシャフトを回しながら入れると良いです。
お疲れ様でした!
⑨「TAMRON AF 80-210mm F4.5-5.6 (278D) 」の作例
使用カメラは1インチミラーレスカメラの「ニコン1 V1」になりますので、レンズ中央付近の評価になります。
焦点距離や絞り値は忘れましたので、ご想像にお任せします^^;
⑩田んぼ
⑪田園風景
⑫電柱
⑬ススキと玉ボケ
⑭光を反射する田んぼ
⑮落とし物
⑯工事現場
⑰用水路のフェンス
⑱昔の建築物
⑲物撮り(プライズフィギュア)
流石に望遠端の開放は画質が甘めでしたが、8群9枚でこの画質ならコストパフォーマンスの高いレンズなんだと思います。
レンズが軽いのも良いですね♪
◎レンズの分解・清掃はリスクが伴いますので、できればプロに任せる事をお勧め致します。
あくまでこの分解・清掃は個人的な趣味の為、間違っている事も多いと思いますので、レンズの仕組みを勉強する程度にして下さると嬉しいです。
もしレンズを分解・清掃する場合は必ず自己責任でお願い致します(汗)
コメントはできればこちらの「ヨッシーハイムannex」ヘお願いします。
以上、【タムロン「TAMRON AF 80-210mm F4.5-5.6 (278D) 」分解・清掃・作例】でした!
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